umu -アム- FINE JUEWELRY STUIDIO

ダイヤに対する考え方
WE LOVE DIAMOND

ダイヤモンドへの想い

わたしがダイヤモンドに出会ったのはいつのころだっただろう…

繰り返し流れてくるテレビのCMでダイヤモンドは特別な宝石なんだというのはなんとなく知っていたものの、これといった興味もなく心の準備もせずに友人のダイヤのネックレスを目にしたときが最初の出会いだったと思います。

「これがあのダイヤモンドなんだ!」

予想を超えた完璧な美しさ、吸い込まれそうな透明感、語りかけてくるような輝きに衝撃をうけたのを憶えています。

一瞬で心を奪われた私は、その時からこの宝石の虜となり測り知れない魅力を追い続けているのです。

ダイヤモンドの基礎知識

ダイヤモンドといえばその美しさと並んで「地球上でもっとも硬い物質」ということが知られています。

今から数千年もの昔、地中の奥深く高温高圧のなか結晶となった炭素が火山の爆発などで地表近くまで運ばれ、人の目にふれるようになりました。

ダイヤモンドのモース硬度は最高の「10」、2番目に硬いとされいてるモース硬度「9」にはルビーやサファイアの原石として知られるコランダムがありますが、ダイヤモンドはなんとこのコランダムの1400倍もの硬さとなるのです。

指の爪 銅貨 窓ガラス ナイフの刃 やすり
2.5 3 5~5.5 5.5~6 6.5~7
※身近なもののモース硬度

その硬さの秘密は「密度」にあります。

普通の物質は基本的に2種類以上の成分を含んでいるのに対して、ダイヤモンドはほぼ炭素のみでできています。 それも、地中深くの高温高圧のなかで驚くほど凝縮された炭素です。

原子の結合距離が短く「密」であることが地球で一番の硬さとなっているのです。

そしてこの密度がダイヤモンドの美しさにもつながっています。

密であるということは、原子間に隙間がないという事、すなわち表面が最高に滑らかであるということになります。

これは取り込んだ光が乱反射せず、カットを施したときに計算通りの反射をみせ、強い輝きへとつながるのです。

生まれながらにして「輝く素質」をもっている。

これが宝石の王様と言われるダイヤモンドなのです。

4Cだけでは語れないダイヤモンドの魅力

一定以上の大きさのラウンドブリリアントカットのダイヤモンドの特徴を表すのにグレーディングシステムというものがあります。

重量を表す「カラット(carat)」、色味を表す「カラー(color)」、形状を表す「カット(cut)」、透明度を表す「クラリティ(clarity)」等、一般的に4Cと言われる項目それぞれに基準があり、その基準にそってダイヤモンドの特徴をふり分けます。

クラリティの等級表※クラリティの等級表

カラーの等級表※カラーの等級表

カットの等級表※カットの等級表

このグレーディングシステムが確立されたおかげで、ダイヤモンドの品質の相違や特徴がわかりやすく説明できるようになり、業者間での取引もスムーズに行えるようになりました。
また消費者が不当に高い価格でダイヤモンドを買わされるのも防ぐ事ができるようになったのです。

ただ、このグレーディングシステムはダイヤモンドの価値や美しさを決めるものではなく、あくまで特徴を表したレポートであり、4Cだけでは語れないダイヤモンドの魅力もあります。

4Cのカラーの項目につきましては、わずかな色味の違いを見分けるため「北半球の北側の窓からの午前の光」が良いとされていることから、これに似せた人工光のもと統一して検査を行っているのですが、私たちが実際にダイヤモンドを目にする環境はこの条件と異なる場合が多いです。

カットの項目につきましても輝きが基準になっているわけではなく原石からの歩留まりやプロポーションが評価の基準となっております。

同じグレード内のダイヤモンドでも自然がつくった鉱物のため2つと同じ結晶はないわけですから、個性や表情も違いますし直感的に美しいと感じるダイヤモンドも人それぞれ違ってくるのが普通なのです。

見た目の美しさの評価は主観的なものであることからも、グレーディングレポートだけでは語れないダイヤモンドの魅力は存在するのです。

4Cが出せないダイヤもある

一般的に大きめのダイヤモンドはグレーディングシステムの4Cを使って特徴を説明することができますが、脇石や多石遣いをするような小さめのダイヤモンドにはグレーディングができません。

ダイヤモンドのグレーディングは鑑定機関で専用の機械を使って行うのですが、0.08ct未満の大きさのダイヤモンドについてはグレーディングマシーンでも正確なカラーやクラリティ、カットの判別ができないのです。

宝石鑑別団体協議会のAGLの規定では、グレーディングを行う機械で判別ができないダイヤモンドについてはグレーディングを行わないと決まっております。

4Cを使って特徴の説明ができない小さいサイズのダイヤモンドこそ自分自身の直感で奇麗だと感じるものを選びたいところです。

アムで使用しているダイヤモンドのこと

アムでも様々な個性や表情のダイヤモンドを取り扱っております。

0.08ct以上のグレーディングがされているダイヤモンドや、特別な記載がされたダイヤモンド以外につきましては、基本的にすべて色味よりも輝きを重視して選んでおります。

これはダイヤモンドの基礎知識でも説明した通り、輝きこそが生まれながらにして「輝く素質」をもっているダイヤモンドの最大の魅力だと感じているからです。

設定された材料費で許される範囲内で私たちがみて「輝きが美しい」、「好きになってもらえる」と感じたダイヤモンドだけを選別してジュエリーにし、皆様のもとへとお届けしています。

ダイヤモンドとのおつきあい

宝石の王様といわれるダイヤモンドですが、おつきあいをする上で気をつけなければいけない事もいくつかあります。

それはこの宝石の特性である「劈開(へきかい)」と「親油性(しんゆせい)」についてです。

地球上で一番硬いとされるダイヤモンドですが、なぜカットしたり磨いたりできるかご存知ですか?

ダイヤモンドをダイヤモンドで研磨するというのはわりと知られている話かもしれませんが、その他にも劈開という性質が関係しています。

劈開は一定方向から力が加わったときに割れやすいという性質です。

この性質を利用して劈開の方向から力を加えダイヤモンドの形を整えているのです。

ということは、地球上で一番硬いとされているダイヤモンドでも劈開の方向から衝撃が加わってしまえば、割れてしまうこともあるわけです。

また、ダイヤモンドは油を好みます。

これは親油性と言われる性質なのですが、水を弾き油を吸着させるこの性質を利用して鉱石からのダイヤモンドの選別に利用されたりもしています。

油を吸着させやすいということは人の皮脂などの油が汚れとしてつきやすいということです。

ダイヤモンドの輝きが鈍ったと感じたときにはこの汚れが原因となることが多いので注意が必要です。

劈開と親油性。

この2つの特性を憶えておくとダイヤモンドとの素敵なおつきあいができるかもしれません。

新しいダイヤモンドとの出会いは、一つ一つが新鮮でどれも私に違った印象を与えてくれます。

この宝石が地球上に生まれたこと、また人の手を施すことでその輝きを最大限に引き出せた事。

知れば知るほどダイヤモンドの魅力にはまっていってしまうのです。