- 宝石名
- モルガナイト
(MORGANITE) - 和名
- 緑柱石
- 鉱物名
- ベリル
- 誕生石
- ─
- モース硬度
- 7.5~8
- 宝石ことば
- チャーミング
【解説】
エメラルドやアクアマリン等の有名な宝石が属するベリルグループの中で、ピンク色や淡赤紫の発色をする宝石にモルガナイトは含まれます。当初このグループのピンク色の宝石と考えられていたペツォッタイトという石がありますが、こちらはモルガナイトに比べてセシウムとリチウムの含有力が多いことで区別されました。
宝石名の由来はアメリカの大財閥にして宝石コレクターとしても有名なJ.P.モルガンの名にちなんで付けられたのですが、名づけたのはモルガン自身ではなく、クンツァイトの名主としても知られる宝石学の歴史的権威者ジョージ.F.クンツ博士でした。
同グループの鉱物でエメラルドはクロムやバナジウム、アクアマリンは鉄が色の起因となっているのに対し、モルガナイトはわずかに含有するマンガンと微量のセシウム元素となっています。主要な産地はブラジル、マダガスカル、アメリカ。ウィークポイントとして紫外線に長い時間さらされると変色してしまうので、保管場所には配慮が必要な宝石です。
【エピソード】
モルガナイトの名前の由来として紹介した金融王のJ.P.モルガンですが、1900年に開催されたパリ万博に出品するためティファニー社が集めた「ティファニーコレクション」をほぼすべて買い取るほど、宝石コレクターだったようです。現在では名前がつくような有名な宝石は、後にアメリカ自然史博物館に寄贈され、「モルガンコレクション」としてアメリカの共有財産となっています。