umu -アム- FINE JUEWELRY STUIDIO

ジュエリーが生まれるまで。

ジュエリーという一つのものを生み出すために、何年もかけて技術を磨きつづける職人がいます。何千、何万と素材を形にし命を吹き込んできたその手からは、今日もまた新しいジュエリーが生まれ、身に着ける人の感情をゆり動かすのです。

この「ジュエリーが生まれるまで」のコンテンツではアムのジュエリーが生まれるまでをご紹介致します。普段あまり見ることのできない、工房の裏側をどうかご覧くださいませ。

石留め前まで空枠を磨き上げていきます。

【ツリーからの切り離し】

酸洗いをしたツリーから指輪やペンダントなどをニッパーで切り離します。

この工程を行ってみるとわかるのですが、ニッパーの刃の入り具合で各地金の特性がよくわかります。

弾力がありなかなか刃が入らない地金や、粘りがあり食い込むように刃が入っていく地金など様々です。

かなり握力を使う仕事なので、職人特有の握力の強さもうなずけます。

【バレル研磨】

切り分けたジュエリーは、まずバレルと言われる研磨機にかけますす。

容器にジュエリーと一緒にステンレス鋼製のピン、水、洗剤を入れ磁気によって回転させます。

この工程により、ピンとジュエリーが摩擦し表面を磨きあげ、地金本来の輝きが出てきます。

もう一つ重要な役割として、キャスト後の地金は鍛えられていないため柔らかく変形しやすいのですが、ステンレスのピンと一緒に回して表面を鍛えあげることで、地金がひきしまり充分な硬度をもったジュエリーへと変化します。

バレル研磨が終わったジュエリーはザルにかけてピンとジュエリーを分け、丁寧に洗いドライヤーで水分をとります

【電解研磨】

電解研磨とは電気分解の原理を利用して行う仕上げ方法です。

容器の中の電解液を沸騰させ、容器側とジュエリーを持つピンセットに電極をつなぎます。

ピンセットでジュエリーを持ち電解液のなかに入れることでシュワシュワと泡立ち始め、電解研磨が始まります。

この電解研磨を行うことで、表面が薄く溶解し光沢が増します。

また仕上げが届きにくい部分などはこの電解研磨で光らせて仕上げます。

電解液に長く漬けていると電気分解がどんどん進んでしまい地金が溶けてなくなってしまうので、注意が必要です。

右下の写真が電解研磨を行ったあとの写真となります。

【サイズ合わせ】

指輪の場合はこの段階でご注文のサイズに正確に合わせます。

ワックスの時にも一度サイズを合せているのですが、キャストを吹くことで地金が吹き縮みを起こして一回り小さくなるため、ここで改めてサイズを合わせるのです。

ピンセットでジュエリーを持ち電解液のなかに入れることでシュワシュワと泡立ち始め、電解研磨が始まります。

指輪を芯金にとおして、木槌やプラスチック槌を使ってアーム部分を叩き、徐々に伸ばしながらサイズを合わせます。

サイズを合わせたあとは湯口と、ワックスでサイズ修正を行った時に盛られた部分をヤスリで整えます。

【リューター研磨】

リューターと呼ばれるハンドモーターで仕上げを行います。

リューターにはゴム製のものや布製、ブラシなど様々なポイントがあり、仕上げを行う部分に合わせてポイントを付け替えて使います。

通常は目の粗いゴムから始め、目の細かいゴム、布と徐々に細かいポイントに変えて仕上げを行います。

この石留め前の仕上げでは、石枠の中や際など、石留めをしてしまうと仕上げができなくなってしまう部分を丁寧に仕上げします。

【バフ研磨】

布を重ねた高速で回転するバフに研磨剤をつけてジュエリーを摩擦し表面を研磨します。

バフをかけることで地金の最終的な美しい輝きを得ることができます。

摩擦でジュエリーがかなり熱をもつのですが、熟練の職人は平気でこの工程を行います。

【洗浄】

超音波洗浄器を使ってバフ研磨でついた研磨剤などを綺麗に洗浄します。